温故知新 ~その1~

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 イワモト ヴァイオリン教室では
 専門家を目指す方だけではなく、趣味で習う方にも
 「正しい音程」 (正確音程
 「本格的な音色」(美しい音)でヴァイオリンを弾くための
 基礎的な演奏技術を大切に指導
 一音いちおん丁寧に
 各人の進捗に合わせた課題をレッスンしています

 ヴァイオリン本当に上手に弾けるようになりたい方は
 当教室バイオリンレッスンをぜひ受けてみてください。

潜る鴨 ヴァイオリン教室 バイオリン レッスン

私は

 以前から不思議で仕方がないことが2つありましたが

 最近になって、その理由がわかってきました。

そのひとつは

 以前の記事で書いたように 

 「明日は高気圧と低気圧の配置が変わることで

  安定した状態の場所もあれば、天気が急変する可能性もあります」

 「従って降水確率が0%の所も、突然の豪雨が予想されることもあれば

  反対に降水確率100%でも、晴天の可能性があります」という具合に

 次々に話を掏り替え、いずれの観点でもそれっぽく(笑)該当させ

 100%当たる天気予報のような語り口を続けている事例が

 ヴァイオリンの分野で見られることでした。

天気図 気圧配置 高気圧 低気圧 ヴァイオリン教室 バイオリン レッスン

そして

 音程の定め方は左手の話に掏り替え、音程の話は抽象的な音色の話に掏り替え

 音色の話もすぐさま音量の話に掏り替え、復習ったの弾き易さを上達に掏り替え

 挙句に詳細には教えられないために、生徒が自ら学ぶことが大切だと話を掏り替える

 その掏り替え三昧な語り口が不思議で仕方がありませんでした。

けれどもそれは

 リスナーでしかない素人がレスナーとして語るため、プレーヤーの視点が欠落し

 周辺的な観点からのみ、文字通り電波(デムパ)を送るしかない有様なため

 本質から掏り替わった話しかできないだけのことなのだとわかりました(笑)

人工衛星 電波 デムパ ヴァイオリン教室 バイオリン レッスン

そしてもうひとつは

 素人というのは、その物事の素人の話にこそ共感してしまい

 素人というのは、その物事の素人が玄人っぽく語ると感心してしまうことから 

 リスナーに毛が生えただけの素人が話を掏り替えスピリチュアルに語れば語るほど

 リスナーの段階でしかないヴァイオリンの初心者はその話に感心する…とはいえ

 只管に話を掏り替える電波(デムパ)に掛かり続ける人が居るのが不思議でした。

けれどもこれも

 リアリティにおいてヴァイオリン本来奏法を明確に指導する先生のもとでは

 リアリティにおいてヴァイオリン本来奏法確実に復習う必要が出るので

 イメージでそれっぽく(笑)習い、それらしく弾ければ良いだけの人達にとっては

 リスナーに毛が生えただけの素人が、本質を掏り替え捲りスピリチュアルに語る

 掴み難いなめこのような指導こそが打って付けであるが故のことだとわかりました。

なめこ汁 ヴァイオリン教室 バイオリン レッスン

とはいえ

 そのようにヴァイオリンに関して中途半端に首を突っ込み続けてみたところで

首を突っ込むネコ 猫 ヴァイオリン教室 バイオリン レッスン

 それでは何時までも本来奏法学べず、周辺的な能書きに浸るだけになり

 それでは何時までも本来人が住む地球でなく、周囲を回る月に居るようなものです。

地球 月 別世界 ヴァイオリン教室 バイオリン レッスン

それに対して

 リアリティとしてヴァイオリン本来奏法を明確に指導されている方々であれば

 生徒が自ら学べるような段階とは、演奏者や指導者として独り立ちできている

 という意味になることわかると思います

と同時に

 そのことは、そのように演奏者や指導者として独り立ちできたとしてもなお

 生涯にわたりヴァイオリンに関して全身全霊で首を突っ込み続けなければならない

 という意味にもなることわかると思います

ということ

 今もなお、ヴァイオリンに関して全身全霊で首を突っ込み続けてはいますが

 そうした日々にあって私は嘗て

 例えばこちらの記事で書いたように、ヘンリク・シェリングさんの教えを受け

 例えばこちらの記事で書いたように、アイザック・スターン先生の教えを受け

 そうした際に習った練習法を私も踏襲したくなった時がありました。

けれども

 ヴァイオリン基礎の段階では先生が指示した練習を忠実に復習う必要があり

 であればこそ、本来奏法を明確に指導する先生のもとで確実に習うことが重要で

 そのようにして基礎を修得していたからこそ、巨匠の方々にも習えた一方で

 既述の巨匠達の指導は、そうした基礎習得し修得した先の話でもあるので

 既述の巨匠達の練習法は忠実に踏襲するのではなく、参照してこそ役立ちます。

そして

 それが巨匠の練習法であってもなくても、他の人の練習法が私に合うとは限らない

 という認識を新たにさせられる出来事がありました。

それは

 仕事帰り…とはいえ日曜日の夜の上りの電車なのでガラ空きの車両で

 夜だというのにサングラスをして帽子を被っている

 見るからに芸能人だとわかるものの、それが誰とはわからない出で立ちの女性が突然

 「岩本さん!」と声をかけてきて、その声から

 『“騒音”は自然な行為から

  “美音”は不自然な行為から生まれる

  あなたがヴァイオリンの練習で勘違いしていること ~その2~』で書いた

 NHK時代に収録の合間によく5食(と書けば関係者の方はわかると思います)で

 一緒に食事をしたりしていた知り合いの女優さんだとわかり

帽子 サングラス ヴァイオリン教室 バイオリン レッスン

 それ以降も偶然会うことはあっても何年ぶりか…と考えている私に

 「〇〇石鹸の〇箱」(と書くと製品がわかる人も居ると思います

 「どこか売っているところ、知らない?」「今晩使う分が無くて困っているの」

 と言うのです。

けれども

 彼女は、例えば台本の書き込みなどに使う文房具類は

 使っているものの他に予備を2個ずつ、つまり全体で3個も常備する几帳面な人で

ステーショナリー 文房具 ヴァイオリン教室 バイオリン レッスン

 そんな人が何故…と訝しがると

 「マネージャーさんに頼んでおいたら、〇箱でなく□箱を買ってしまったので

  〇箱が無いか電車に乗って近くのお店を探してみたけれども、何処にも無くて…」

 ということ

 私はその石鹸を使わないものの、偶々私も彼女も降りることになる駅前の

 4軒あるドラッグストアのうちの1軒で見かけた覚えがあるので案内すると

 私の記憶通りに店頭在庫がありました。

そして

 「これ、ほんとうに良い石鹸なの」と彼女が勧めるだけでなく、昔から評価も高く

 他の石鹸では痒くなるような人でも大丈夫だと勧める専門医も居る程の石鹸なので

 私も試しに1個買って使ってみましたが、痒くなったので捨ててしまいました。

石鹸 手洗い ヴァイオリン教室 バイオリン レッスン

と書くと

 私は化粧はしませんが、基礎化粧品にしても石鹸にしても

 一定の規範や評価はあっても、ある人に合う化粧品が他の人に合うとは限らない

 などということは当たり前…と言われてしまいそうです。

ということ

 上記の石鹸における出来事は、ヴァイオリンにおいても全く同じで

 既述のように基礎の段階では先生が指示した練習を忠実に復習う必要があり

 一定の規範や評価はあるものの、ある人に合う練習法が他の人に合うとは限らず

 そのため既述のような巨匠達の練習法は、参照することはあっても模倣はせず

 自身に合う練習法は自ら見つけながら歩まなければならないという思いを

 新たにさせられました。

一本道 ヴァイオリン教室 バイオリン レッスン

そして

 そのように一定の基礎を修得した後には、自らの進むべき道は自ら見出すべき

 という考え方が大切であるなかで

 温故知新という観点も大切だと思わせられる出来事も、最近2つありました。

そのひとつは

 既述のように、嘗てシェリングさんやスターン先生に教えを受けた後に

 こちらはヴァイオリンではなくチェロとはいえ、やはり世界的な巨匠でいらした

 ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ氏から聞いた練習法については

 これもそのまま踏襲するのではなく参照するものではあっても

 温故知新としての側面が大いにあることに、最近、というより先週気づいたのです。

それは

 ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ氏が嘗て来日した際に

 美食家らしく、あるワインが飲みたいのに見つからない…という話を関係者から聞き

 それが都内の某・百貨店に売れ残っているのを知っていた私は早速調達して持参し

ワイン ヴァイオリン教室 バイオリン レッスン

 それが縁で(というよりも恐らくはそれが総てで(笑))

 日本だけでなく海外でも何度も声を掛けてくださり、講習会や演奏の機会もいただき

 その際に色々と伺ったことの一つが

 かのカザルスが行っていたバッハ/無伴奏チェロ組練習法でした。

そして

 既述のように基礎の段階では先生が指示した練習を忠実に復習う必要があるものの

 その先は自身に合う練習法は自ら見つけなければ…という思いもあって

 その練習法についても、参考にはなるものの踏襲することなく過ごしていました。

ところが

 カザルスが行っていたバッハ/無伴奏チェロ組に関する練習法は

 バッハ/無伴奏チェロ組において有効なだけではなく

バッハ/無伴奏チェロ組曲 ヴァイオリン教室 バイオリン レッスン

 バッハ/無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ&パルティータの

 それも最近の各種校訂を踏まえた、まさに今現在の練習演奏にも有効であること

バッハ/無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ&パルティータ ヴァイオリン教室 バイオリン レッスン

 既述のように最近、というより先週気づいたのです。

などと書くと

 かのカザルスが行っていたバッハ/無伴奏チェロ組に関する練習法とは?

 ということで色めき立つ人も居るのかもしれませんが(笑) 

 カザルスは勿論、ロストロポーヴィチの弟子も内外に沢山いらっしゃることに加えて

 私はチェロに関しては門外漢なので、その練習法の詳細を綴ることは割愛します。

お辞儀 ヴァイオリン教室 バイオリン レッスン

もっとも

 ヴァイオリンでは基本的に旋律はピタゴラス、和音は純正律ということになり

 旋律に対して純正律で和音を添えようとしても、和音に開放弦が含まれる時には

 開放弦の音程は変えられないため、旋律に対して純正律で和音を添えられなかったり

 複数の旋律が並立する場合、旋律のどちらに対して和音を添えるかという問題も生じ

 複数の旋律が重複する場合、旋律の音程同士では和音として濁る場合もあり

 バッハの作品では重音以外の単音の音にも複数の旋律が内包されていることが多く

 そうしたことからバッハ/無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ&パルティータでは

 和音や旋律の並立と重複と内包での音程の制御と微調整が一斉に求められ続けます。

そのため

 以前の記事でも書いたように 

 バッハ/無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ&パルティータを演奏する際には

 パガニーニ指標として以前書いた

 パガニーニ/24のカプリースくらい朝飯前の技量がなければ弾けないのです。

にもかかわらず

 ただ単にカザルスの練習法…と聞いて色めき立つような人というのは

 ただ単に譜面を一瞥して、パガニーニは無理でもバッハなら…などと勘違いをして

 既述のような音程の制御と微調整の問題などわからない可能性が高く

 そのような人にはカザルスの練習法など無関係です。

といっても

 そもそもこのブログはブログの目次のページにも記したように 

 レッスンを申し込まれる判断材料として

 レッスン方針・レッスン形態のページなどとも併せてご覧いただくために  

 書いているものですが、それすらさえ通じることなく

 このブログを眺めて悦に入るだけ…という方も居るようなので(笑)

 カザルスの練習法がどのようなものか…などということがここに綴られていなくても

 カザルスの練習法というものがあるらしい…ということだけで満足してしまうのかも

 しれません。

呆れる お手上げ ヴァイオリン教室 バイオリン レッスン

そしてもうひとつは

 260年以上も前に海外で書かれたヴァイオリンの教本が新訳として刊行され

 その教本の内容の一部が、昨年出版された別の教本に通じるものがある点で

 まさに温故知新だと感じましたが、それについては次の記事で書きたいと思います。


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