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ヴァイオリンの調弦は、美しい音で演奏するための第一歩です。
正確な調弦ができていないと、そもそもヴァイオリンがヴァイオリンという
楽器として美しい音楽を奏でられないのです。
ここでは、ヴァイオリン本来の調弦方法である、伝統的な[差音]を使った
正確な調弦方法をご紹介します。
ヴァイオリンには4本の弦があり、低い方から順に
G線(ソ)
D線(レ)
A線(ラ)
E線(ミ)に調弦します。
これらの弦は、隣り合う弦が完全5度の音程関係になっています。
完全5度とは、ドとソ、レとラのような、協和音程の中でも
最も美しく響く音程です。
現代ではチューナーという便利な機械がありますが、ヴァイオリン本来の調弦方法は
楽器の響きを聴いて調弦する方法です。
なぜチューナーを使わないのでしょうか。それは、ヴァイオリンが正しく調弦されて
いるかどうかは、楽器自体の響きによって判断できるからです。
機械に頼るのではなく、自分の耳で楽器の響きを聴き分ける能力を養うことが、
上達への近道となります。
完全5度の音程は、振動数の比率が2:3の関係にあります。
例えば、E線とA線を同時に弾いたとき、この2つの弦が正確に完全5度で調弦
されていると、2つの音の振動の差によって、実際には弾いていない第3の音が
聞こえてくるのです。
これが[差音]と呼ばれる音響現象です。
具体的には、E線とA線を同時に弾いて正確に完全5度で調弦されていると
A線の1オクターブ下のA音が差音として聞こえてきます。
この低い「ブーン」という響きが聞こえれば、2つの弦が正確に完全5度で調弦
できている証拠です。
従ってヴァイオリンの音程の取り方のページにも掲げたように
を完全5度に調弦すると
の[差音]が
を完全5度に調弦すると
の[差音]が
を完全5度に調弦すると
が響くように調弦します。
なお、[差音]は2つの音が同時に鳴れば物理的に発生する現象であり、
新しい弦でも使用中の弦でも同様に聞こえますので、必ずしも弦を新品に
交換する必要はありません。
[差音]は最初は聴き取りにくいかもしれません。しかし、的確な指導のもとで
レッスンを重ねることによって、必ず聞こえるようになります。そうした指導の
際には一旦調弦の際の音程とは別の重音で[差音]が認識し易い音から判別・聴取
することを重ね、そこから徐々に他の重音でも同様に差音を判別・聴取できるよう
レッスンを重ね、最終的には調弦の際の[差音]が判別・聴取できるように
なります。
詳しくは『[差音]と[加音](さらに正確に調弦を行うために)』を
ご覧ください。
また、完全5度で[差音]によって正確に調弦するためには、時には一回の調弦では
済まないこともあります。これは、ヴァイオリンの4弦は相互にテールピースで
引き合っているために、特定の2弦や1弦を調弦すると、その張力がテールピースを
介して他の弦の張力を変えてしまうからです。そのため、調弦が済んだ弦も、残りの
弦の調弦具合によっては張力が大きく変わり、それにより調弦が済んだ弦の張力が
変化し音程が変わってしまうことがあり、その場合にはもう一巡して調弦し直す
必要があります。このように[差音]を聴いて調弦することに加えて、このような
テールピースを介した弦相互の張力の変化というものも考慮しなければならない
ことを考えた時、一弦ずつチューナーで調弦するという方法は、ヴァイオリンの
本来の調弦方法とは、大きく異なる調弦になってしまうのです。
完全5度で[差音]によって正確に調弦するのは、通常のヴァイオリンの
レッスンや無伴奏作品の演奏の際に限られます。そして、この[差音]による調弦を
ベースとして、ピアノ伴奏での演奏や、弦楽四重奏での調弦の際には、そこに微調整
を加える必要もあります。
差音を使った調弦方法を習得することは、単に調弦ができるようになるだけでは
ありません。
この練習を通じて、ヴァイオリンの響きを聴き分ける耳が養われます。この耳こそが
美しい音色と正確な音程で演奏するために最も重要な能力なのです。
残念ながら、こうした[差音]を使った伝統的な調弦方法を知る指導者は、今日では
少なくなってしまいました。しかし、ヴァイオリン本来の奏法を学ぶ上で、この方法
は欠かせない基礎技術です。
イワモト ヴァイオリン教室では、こうした伝統的な調弦方法をはじめ、
ヴァイオリン本来の奏法に基づく指導を行っています。趣味で習う方から専門家を
目指す方まで、すべての方に本格的な音色と正しい音程で演奏するための技術を
丁寧にお伝えしています。
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東京都狛江市にある美しい音色・正しい音程・伝統の奏法重視の
「イワモト ヴァイオリン教室」
住所(狛江教室):〒201-0003 東京都狛江市和泉本町2-31-4メイプルビル301
営業時間 :10:30~23:30(日・月・水・木・土)
